Q41.小学校に入ってから発音が悪くなるということはありますか。

A41.

 口蓋裂の手術後、特に言語治療もしないでちゃんとお話ができるようになったのに、小学校に入ってから、周囲の人達から発音がおかしいと指摘される場合がまれにあります。お母さんは、毎日、わが子の発音に間き慣れているので、案外気づかない場合が多いのですが、この場合、たいていは顎の発育や、歯の萌出位置の異常により舌の構音点が移動することによっておこる発音の異常(口蓋化構音)が多いわけですが、このような場合は、言語治療士、口腔外科医にみてもらう必要があります。また、矯正装置を新しいものにかえた直後に異常構音を生ずる場合があります。装置を入れて一週間程度たって、装置に慣れても異常構昔が続くようなら、装置の形態を改善する必要があるかもしれませんので、矯正歯科医、言語治療士に相談して下さい。
 まれですが、アデノイドの摘出手術を受けた場合などに言語が鼻にぬけるようになる場合があります。このような場合、スピーチエイドなどを使用して、新しい環境に則した言語治療が必要になります。このような場合でも、ほとんどは、言語治療のみで発音は改善しますので、まず言語治療を受けてそれでも改善しないときに再手術を考えます。