Q57.一般の人々は口唇、口蓋裂についてどのように認識しているのですか。

A57.

 私達は数年前に一般の人々がこの病気についてどのように理解しているのかについて知るため、小学生の子供さんをもつ成人約1,600人を対象に種々の調査を行ってみました。
 その結果を簡単にまとめてみますと口唇、口蓋裂について「非常によく知っている」と答えたものが19.4%、「見たことがある」61.1%、「聞いたことがある」18.2%、「知らない」と答えたのはわずか1.3%であり、この病気の一般の人々における周知度は非営に高いことが明らかとなりました。
 また、家族、知り合いにこの病気の人がいると答えた方は33.5%にのぼっており、この病気が日本人において大変身近なものであることも明らかとなりました。
 現在の治療水準についても、ほとんどの人が「確実な治療を受ければ治る」と答えており、「この病気は治らない」と答えたのはわずか0.6%でした。一方「よくわからない」と答えた人も13.6%ありました。
 また、口唇、口蓋裂についての意見では、「子供達が社会生活上不利にならないよう努力すべきである」と積極的な支援を示す答えも37.4%にみられました。
 反面、この病気の原因については、遺伝でのみ発病すると考えている人が多く、正しく理解していない点も多くみられました。
 今後、教育関係の方々にも口唇、口蓋裂について正しく理解していただき、病気についての認識の改善をはかる必要性を強く感じています。