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　傷跡、アザ（母斑）などを隠すための化粧品は、カバーマーク（商品名）などいくつかあります。こういった商品は水にぬれてもとれませんし、小さな子供さんでも使用することができます。もちろん女の子だけでなく、男の子も使用できます。
　カバーマークなどを使用すれば、口唇裂の手術の傷跡を相当目立たなくすることができます。しかし、患者さんによっては、興味があってもひっこみじあんで、なかなかこういった商品の指導を受けない場合が多いようです。
　私達の施設では、希望者には定期的に患者相談室を使用して、専門家による化粧の個人指導を行っています。
　一般的には、成長して最終的な修正手術を終了した方の中で、さらにこういった指導を希望する方が適応といえますが、手術後の赤みが長期間残り、幼椎園や小学校へ行くのをいやがる子供さんの場合では、低年齢でも指導する場合があります。
　私達の施設で修正手術後にこの指導をする理由としては、カバーマークなどの化粧品は、皮膚の表面が滑らかで、傷跡による色調の差を目立たなくする場合は有効ですが、表面が凹凸していたり、左右のバランスの差が著しい場合ではほとんど効果はありません。ですから、修正手術で凹凸や左右のバランスを整え、最終的に皮膚の色調差が残った場合に口唇裂の傷跡の化粧指導の経験豊かな指導者に、その人にあった正しい化粧指導を受けることが望ましいと思われます。