9月9日午後
明示的代入計算λxに加えても強正規化性が成り立つような合成規則について
は、BlooとGeuversによる研究が知られている。本講演では、彼らの合成規則
とは異なる合成規則で、λxに加えても強正規化性が成り立つ規則を与える。
負の自己参照を矛盾なく取り扱うために考案された近似様相付
きの型付けシステムでは、Curry や Turing の不動点演算子に
対して、その型情報のみを用いて再帰的なプログラムが構築可
能となるような型を与えることができる。 本講演では、連続
λモデルにおいて、ある元がこの型を持つことと、最小不動点
演算子であることとが同値となることを紹介する
本報告では、命題変数pから∧(論理積),∨(論理和),⊃(含意),□(必然)
を用いて構成される様相論理の論理式の集合S(p)を対象とする。そして、順序集合
の構造を明らかにする。ただし、≡は様相論理S4での証明可能性を法
とする同値関係、≦はS4での導出関係、すなわち
[A]≦[B] ⇔ あるA'∈[A]とB'∈[B]に対して、A'⊃B'がS4で証明可能
である。この順序集合は、既にブール代数であることが知られているが、ここでは、
その同値類の代表元を帰納的に構成することで、そのより詳細な構造を明らかにする。
様相記号が「彼はこう言った」を意味するような様相述語論理に
ついての研究を発表する。ここで問題となるのは、共有する個体領
域と各主体に独立の個体領域と両方を扱うことの困難である。
古典様相論理では Kripke frame と様相代数を組み合わせた
general frame がしばしば用いられる。本講演では、適切様相
論理に対する general frame を新たに導入し、古典様相論理
に対する general frame と同様な性質が成り立つことを示す。
厳密含意とは古典論理に於ける実質含意とは異なる含意である.
厳密含意は様相論理の研究に於いて重要な役割を果たした.
様相論理に於いて厳密含意は必然的な含意として解釈される.
本発表は厳密含意を持つ非様相論理について考える.
厳密含意と実質含意の両方を持つ論理を厳密含意を持つ論理と呼び,
厳密含意のみを持つ論理を弱い論理と呼ぶ. 私達は主な15個のクリプキモデルに
よって特徴付けられる厳密含意を持つ論理と弱い論理の為のシーケント計算を導入し,
完全性定理を証明する. 9月10日午前
なし
高階論理の標準的モデルに対する完全性は、ゲーデルの不完全性定理
により、成り立たないことが知られている。ここでは、モデルに関す
る条件を弱めた、一般的モデルというクラスを新たに定義し、このク
ラスに対しては完全性が成り立つという、ヘンキンの結果を紹介する
さらに、その周辺の事柄についても紹介する。