2.Q.嚥下障害がある人には、どのようにして食べさせたらよいですか。

A.豊橋市民病院看護婦長 田中靖代

嚥下障害がある人には、どのように食べさせたらよいですか
1) 異常をできるだけ補って正常のメカニズムに近づける。つまり食物が舌にのると「口を閉じ舌を口蓋につけて息をとめ口角をひいてうなづくようにゴックン!」である。ゴックンで喉頭が挙上し食道の入口が開く。この夕イミングを捉えて食べさせる。
2) 呼吸を整え口腔ケアと嚥下体操を行なう。
嚥下体操
3) 食物がぽろぽろこぼれたり、いつまでも口腔内にある場合は、ロを閉じてうなづき嚥下をさせる。(食物の重力で送り込む体位)
4) 嚥下反射は口唇が開いていたり、呼吸をしている時はおこらない。咽頭への寒冷刺激やメンデルゾーンの手技(喉頭挙上を保持)は反射誘発に効果がある。咽頭の健側で嚥下させる。
5) 食物の咽頭残溜は小量の水で交互嚥下したり、横向き嚥下が効果的である。ゴックン!に次いでハーと息を吐くと誤嚥が少ない。
横向き嚥下の例
6) 逆流の防止に食後30分位起しておく。