1.Q.よだれが出やすい人への対応

A.若草第二竜間病院看護部 部長 樽本美智子

 原因として、舌の動きが悪く、喉への唾液の送り込みが悪い嚥下障害)場合が考えられます。対応として、嚥下障害のリハビリを考えてみる必要があり、lつの方法として口腔清拭があります。血管・神経・筋肉へのマッサージ効果、あるいは賦活作用が期待できます。誤嚥には十分気をつけながら、清潔にする事によって、二次感染の予防や気分爽快にもつながります。よだれの多い方への介助は、体位の工夫を行いつつ、頻回に拭く事、まれに薬剤で唾液流出を抑制したり、持続吸引を行う事もありますが、副作用(昼間傾眠)や身体的侵襲があるので、問題も出てきます。唾液は、健常者で、1日1000m l〜1500m l分泌されるため、脱水の原因にもなり、水分補給が大切になります。唾液量を左右する因子として、室内の明るさ(明るければ増加)や、心理的因子があるようです。最終的には、口腔清拭や皮膚の清拭を行いながら、頻回に拭くように心がけて下さい。