1.Q.歯ブラシの選び方を教えて下さい。

A.愛知学院大学歯学部歯科保存学第一講座 教授 千田 彰
                       佐藤かおり

 よい歯ブラシとは、ひとことでいえば磨き残しが少なく、歯ぐきを傷つけることがなく、口の中で動かしやすいものです。<図1>に示すような、単純なかたちのもののほうがどの場所にも使いやすいと思います。
 全体の形を横から見たときに、ブラシの頭部と把柄部分が一直線で、頚部に極端な角度が付いてないもの。柄の部分は、握りやすく頭部 が小さめのもの。
 歯ブラシのブラシの部分の大きさは、毛の生えている部分の長さが、前歯2本分くらい(または、人さし指と中指の幅を合わせたくらい)で、毛束が「まばら」に植えられているもの。
 歯ブラシの毛先は、刷面がまっすぐで、「毛先が丸めてある」もの。
 歯ブラシの材質は、豚毛などよりもナイロン毛が良い。
 歯ブラシの硬さは、一般的には「ふつう」の硬さのもの。
 しかし、歯間ブラシやデンタルフロスなどを併用しないと完全なプラークコントロールは不可能です。
 

参考文献
 ◎「リーテ う蝕予防と保存治療カラーアトラス」勝山茂、羽野勝司訳<西村書店>
 ◎「臨床家のための口腔衛生学」中垣晴男、丹羽源男、榊原正樹<末永書店>
 ◎「ブラッシング指導」丸森賢二、今村嘉男<医歯薬出版>
 ◎「スタンダード口腔衛生」飯塚喜一、小西浩二、森本基編集<学建書院>