8.Q.自分で歯磨できない人に、効界的に歯磨き介助する方法を教えて下さい。

A.町田市民病院歯科口腔外科 医長 小笠原健文

 歯磨きすることによって口腔の清掃と同時に快適な刺激による爽快感をもたらすことが重要である。
歯磨きケアの実際
@本人にとって安心感があり、疲れない体位を確保する(半坐位、側臥位等)。
A最初にうがいをさせてみる(希釈オキシドール水か2%重曹水)
B歯ブラシにイソジンガーグル水をつけて届く部分まで歯、歯肉を静かにブラッシングする。歯がない場合はガーゼや綿棒でマッサージする
C舌ブラシに10%オキシドール水で静かにブラッシングする
Dうがい水でうがいを3〜4回繰り返し、最後に10%レモン水による洗浄を行い、口臭のある場合はハッカ油入り2%重曹水を注入する
あくまでも本人や家族の同意のもとに、体調等に配慮しながら勧める。
「.参考文献
1) 大森武子、鈴木俊夫、夏目長門編著「ポケッタブル口腔ケアマニュアル」医歯薬出版、1992年、
2) 厚生省老人保健福祉局保険課監修「寝たきり者の口腔衛生指導マニュアル」新企
画出版社、1994
3) 施設口腔保険研究会/日本口腔疾患研究会監修「口腔ケアQ&A、口から始まるクオリティ・オブ・ライフ」中央法規出版、1996
4) 福田廣志、豊島義博監訳「特別なニーズを持つ人の口腔ケアガイド 高齢者・有病者・障害者のケアのために」エイコー、1997

口腔清掃時の体位
ファ−ラ位
側臥位
セミファ−ラ位

図2.洗浄法