8.義歯は夜間は外した方がよいですか。

A.愛知学院大学歯学部補綴学第二講座 教授 川口豊造
                  助教授 服部正巳

 原則的に、義歯は夜間の就眠時は外したほうが良いと指導しています。
 義歯を使って食事をすると、義歯の下の歯ぐきは噛む力を受けるので圧迫されます。あごの粘膜を休めるためには義歯を外すほうが良いのです。義歯を清潔に保つために、夜寝る前には義歯を洗って、水中あるいは洗滌液中に保管します。 
 義歯を外すと咬み合わせが不安定になってしまう患者さんの場合には、夜間も装着したままにしてもらうことがあります。その場合でも、少なくとも数時間程度は義歯を外して、歯ぐきを安静にします。義歯を入れたままだと粘膜と義歯とが常時接触しているので、口の中の細菌や真菌類の刺激で粘膜が赤くなったり、義歯が原因の口内炎になる事があります。夜間に義歯を外すか否かは、歯科医とよく相談する事が大切です。