3.Q.ロ唇が切れやすい人の口腔ケアは、どのようにしたらよいですか。

A.国立名古屋病院循環器内科・心臓血管外科 看護婦長 浅野妙子

 唇や口角が切れる原因は乾燥、機械的な刺激、ビタミン不足などです。風邪などの体調不良時や唇をなめたり、冷たい風にあたると余計ひどくなります。予防的にはリップクリームによる保湿が効果的です。発熱などで消耗が激しい時はビタミンB2を補給して下さい。切れて出血したら水で洗い流し清潔にします。その上で3%イソジン液や20倍のオキシドール液を使い清拭します。清潔にしたら触らないで唇を“安静”にすること。出血している上にクリームを塗っても効果は得られず感染を促します。抗性剤等の塗り薬を勝手に使うとカンジダ等徽類が発生し、難治性になります。又、出血が止まらない、腫れる、浸出液が出る等の状態は要注意です。稀に他の全身性疾患の場合もあるので皮膚科で診てもらって下さい。口角にできる単純性ヘルペスや帯状疱疹はウィルスが原因です。この場合も皮膚科で治療を受けます。いずれも再発を繰り返したり、痛みの後遺症を残すので注意が必要です。