Q13. 親知らずは現代人で増えているって本当ですか

 ヒトの歯の大きさや歯の数は長い年月を経て徐々に変化していますので、五年とか十年といった単位での変化はあまり認められません。ですから親知らず自体の本数が著しく増滅しているわけではありません。しかし、ちゃんとうまくはえてこない親知らずの比率は年々増加していると考えられています。この理由としては、あごの大きさは成長期の状態により相当の差異が生じてくると考えられておりますが、子供たちの食生活の変化に伴い、加工された軟らかい食品ばかり食べているためあごが小さくなっているといわれています。
 そのため一番最後にはえる親知らずのはえる場所がなくて異常な位置にはえたり、途中で前の歯に引っかかってしまったり、埋まったままで全くはえてこない歯などが増えていると考えられています。
 最近の報告では親知らずのみならず第二小臼歯さえもはえるスペースがなく、はえる位置が異常であったり、埋伏状態になったりしてきています。このために、便宜抜去といって第一小臼歯などの抜歯をしなければならなくなっているのが現状です。