Q33. 注射をされるとき、少しでも痛くないようにするにはどうすればよいのでしようか

 注射をうたれるのはいくつになってもいやなものです。とりわけ口の中にうつ麻酔の注射は痛いとよく耳にします。
 日本では局所麻酔で親知らずを抜歯することが多いのですが、米国では全身麻酔で行うことが多いのです。これは目本人に比べ米国人のほうが痛みに対する恐怖心が強く、全身麻酔を希望する患者が多いからです。
 最近は日本でも外来全身麻酔や短期入院による抜歯が行われるようになってきましたが、やはりまだ一般的ではありません。
 全身麻酔以外で痛みをやわらげる方法としては、「親知らずの話」5の(2)"前投薬がある場合"の項で述べていますが、処置の前に恐怖心を多少やわらげる薬を使用したり、表面麻酔薬を針を刺入するところに塗って、表面に麻酔効果があらわれてから針を刺入して刺入時の痛みを軽減する方法がとられています。また、オーディオアナルゲジアといって音楽を聴きながら処置を受けることによって痛みをやわらげるようにする方法を行っている施設もあります。
 急者さんは一般に緊張して息を止め、針が刺されるところに神経を集中していますが、これではより痛みを強く感じてしまいます。リラックスして肩の力を抜き、ゆっくり鼻から息をしていて下さい。また、どちらか一方の手を握りげんこつをつくってみるなどの行為も神経の集中が分散して、痛みを多少は軽滅できると考えられています。