Q9. 濾胞性歯嚢胞とは

 濾胞性歯嚢胞とは何でしょうか。それは、歯をつくる歯胚(しはいー歯のもとになるもの)が、歯の形成途中で、あごの骨の中で、ふくろのように、嚢胞化してできたものです。
 上顎では、約七割が犬歯部と切歯部にみられ、次いで智歯(親知らず)部にみられます。下顎では、智歯部が最も多く、約半数を占めます。つまり、親知らずととても関係の深い病気といえるでしょう。レントゲン写真では、あごの骨の中に、中が透明なふくろとなって映ります。
 小さいものでは無症状ですが、大きくなるとあごの骨が腫れたり、周りの歯の位置異常や、根尖吸収といって、歯の根の先がなくなってしまうといった症状があらわれます。
 治療法としては、外科的に嚢胞をとりだしてしまうか、開窓といって、嚢胞がでさている部分の顎の骨を削除し、穴をあけて嚢胞を縮小させるという方法があります。