文部科学省研究費補助金基盤研究B


2)遺伝子多型に基づく葉酸摂取量の検討

 葉酸代謝に関連する酵素であるメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)の遺伝子にはいくつかの多型があります。その中で、塩基の677番目のC677T多型は、酵素活性に影響をもたらす多型として注目されています。変異型のTでは酵素活性が低下し、血中葉酸濃度が低くなることが報告されています。
この部分の遺伝子型には、CC型、CT型、TT型の3種類があり、CT型やTT型の人では、CC型に比べ、血中葉酸濃度がより低くなりやすいと考えられ、そのため、葉酸不足にならないよう、より注意が必要であると思われます。最近では、本研究に参加された方の一部で、多型も解析できるようになりました。
 現在では、この部分の遺伝子型の解析を希望される方に対しては、対応可能な医療機関の紹介もしています。  この他にも、血中の葉酸やホモシステイン値なども測定しています。